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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第100話 ポルシェな人々 その50
初夢

S代表
「Nさんいらっしゃいませ。あけましておめでとうございます」
Nさん
「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」
S代表
「こちらこそよろしくお願いいたします」
Nさん
「いやー、楽しい初夢見ましたよ」
S代表
「Nさんの夢は奇々怪々だからあれですが、どんな夢だったんですか」
Nさん
「ずいぶんな言い方ですね。(笑)」
S代表
「まあ、聞かせてくださいよ」
Nさん
「ナローの集まりに行ったんですよ。Sさんからは止めた方がいいですよって言われているけれど」
S代表
「お話してある通り、ちゃんと理由はあるんですよ」
Nさん
「それはわかっているけど、ま、夢だから」
S代表
「そうでした」
Nさん
「何台ものナローが集まっていて壮観だったんだけど、Sさんの言う通りボクのクルマだけ違うんだ他のと」
S代表
「夢ですよね」
Nさん
「夢ですよ」
S代表
「それで」
Nさん
「それがSさんがいつもいっている通りだったんです。簡単に言えば、ボクだけ浮いているというか、クルマが別ものなんですよ」
S代表
「ええ」
Nさん
「まず、ボクのクルマはきれい、欠品は無いし、他のクルマの同じところを見比べても、明らかに部品の付き方がちゃんとしているのがわかるんですよ。他のクルマは少し曲って付いていたりするんだけど、ボクのはぴっちりしているんですよ」
S代表
「夢ですよね」
Nさん
「夢です。が、余りにリアルなので話したくなってしまったんですよ。そしてエンジンもかけたんですよ」
S代表
「夢ですよね」
Nさん
「そうです。だけど音違うんですよ。オーナーの方が調子がいいっていっていたクルマと聞き較べてみたんだけど、誰が聞いても、ボクの方がいい音、というか雑音のない澄んだ音だったんですよ」
S代表
「だって、Nさんのエンジンオーバーホールしたじゃないですか、だからですよ」
Nさん
「その人もしたんだって、ボクより最近。でも、ボクにはバルブガイドの音がしていたと思う」
S代表
「夢でしょ」
Nさん
「そうなんだけど、結局ボクのクルマは、M-HOUSEモノだからねって、そう片付けられてお終いなんだ」
S代表
「・・・・・」
Nさん
「実を言うと、この夢と同じ話をFさんから聞いた事があるんですよ」
S代表
「Fさんでしょ、ポルシェのために免許をとった」
Nさん
「そうです、Sさんのせいで夢が見られなかったと今も言う」
S代表
「実は私もその集まりの話聞いた事があります」
S代表
「でもFさんは実走4万Km弱だったから、オーバーホールなんてしてないですけどね」
Nさん
「そう、そこはボクのとごっちゃだったんだけど。ボクのは夢だったけど、Fさんのは事実あった話なんですよね」
S代表
「ええ、その話自体は実話です。ご本人に聞きましたから」
Nさん
「やっぱりその話が、夢のベースだったんだね。自分でいつも感じている事ではあるけど、夢の中といえども、自分のクルマがいいクルマだって実感出来るのはうれしいですね」
S代表
「現実にもNさんのクルマはとびきりっていっていいくらい、いいクルマですよ。」
Nさん
「うれしいです。でも、Sさんはなかなか理解されないね」
S代表
「わかる人だけわかってくれたらそれでいいですけど」
Nさん
「どこの世界も本物はほんの少数ですよ」
S代表
「そういっていただくと、うれしいです」
Nさん
「今年も楽しくやりましょう」
S代表
「そうですね、よろしくお願いいたします」


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