|
第104話 このESSAYもやっと100話を越えました
M-HOUSEのここまでの総括と今後の決意表明(固いかなあ?)をしないのかと何人かのお客さまからお叱りを受けました。 日頃の活動でご理解いただけていると思っていましたのでその必要はないと申し上げました。いやいやまだまだ浸透していない、ここで一度固くても、このESSAYで今までの総括と今後の決意表明をしなさいとのことです。というわけで、100話をもう4話も過ぎましたが、ちょっと固く短く、書いてみます。
M-HOUSEの看板を掲げたのが2000年の9月です。今年の9月で満7年、8年目に入ります。ESSAYも2003年9月31日に始まり100話を迎えました。
そこでこのESSAYでも再三取り上げてきていますが、改めてM-HOUSをはじめた理念というか原点から 申し上げます。
1、自分が買いたい欲しいと思うクルマのみを提供する。
2、自分がこうして欲しいああして欲しい、こういう状態にならないかなあと思う、厄介でも難しくても理想の整備修理を実現提供する。
3、自分が手元に残して置きたいと思う部品を提供する。それも基本は純正新品。
4、お客様にウソをつかない。プロとしての矜持を保つ。
5、ナローが好きで好きでたまらない人にはとことんこたえる。
要約すればこの5つでしょうか。
いつも思っていた理想の店です。私なりに日本中を見渡してもこういう店はありませんでした。存在しない理由はわかっていました。正直にやったら採算に合わない。
私のような客は少ないからです。それなら自分ではじめようとなったわけです。
では現時点でのこの5つの総括、今後の展望を申し上げます。
1、は当たり前ですが、自分がほしくないクルマはダメだと思いますからそれを売るというのはダブルスタンダードです。それは出来ないし、しないという事です。
そのために購入するクルマには絶対妥協しないで来ました。事実この7年間で数えるほどしか買うことは出来ませんでした。今後は数年に一台というくらいにならざるを得ないと思います。
2、はまず根底は純正部品を使うディーラー整備をするという事です。そのために機能部分で中古部品は使わない。そういった中古部品を使ってほしいという依頼は断ってきました。エンジンフィールやパーツの取り付け具合、面一感など微妙なところは納得いくまで譲らない。何度でもやる。その結果、仕上がりはそれはそれは見事なものになった。その積み重ねがクルマ全体としてすばらしい仕上がりを実現した。それはクルマが証明した。今後も何も変わりはない。
3、を達成するために買える限り部品は購入した。その結果ナローを直すのに足りないものはないと言えるほどのストックが出来た。またそれらは、売り惜しみしたくなるほど貴重なものも多い。一般的には 今後ますます社外部品が増えてくると思われるが、それらはどうしても純正には及ばないと確信出来た。そういう状況下でも今後M-HOUSEに修理を依頼される方の分のパーツは確保出来ている。
4、を達成するためにいわゆるマニアとは一線を画くした。素人情報の危うさはいやと言うほど思い知っていたので、M-HOUSEのお客様には確実な事しか申し上げなかった。希望的なことは言わず、悲しいお知らせであったり、高額な費用のかかる宣告であったりしてもプロとして直言した。そこからいくつもの誤解が生じているが、本当のことを言い続けることは今後もやめない。それがプロとして人間として当たり前だと考える。
5、は言うまでもなく実行できている。しかし実際は、私が考えていたのとは現実は大きく違った。クルマが好きなのはわかるとして、あまりにクルマの本質をわかってない方が多い。ポルシェは置物ではありませんし、1964年から73年につくられたクルマとしては恐ろしく先進的、高品質、高性能です。それをきちんと修理したものは現代でも交通をリードできる。しかし、高価なパーツと多くの時間(工賃)を必要とする。それがわかっている方が極端に少ない、もしくはわかっておられる方でも費用負担に耐えられない。今後もM−HOUSEはとことんお応えていきます。応えがいのある方の多くなることを期待します。
完調なナローを知っていただきたい。凄さ、すばらしさを。
今後もM−HOUSEの原点を実現していきます。
|
|