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第106話 PORSCHE AGの踏み絵
今から10年くらい前の頃だったでしょうか。ナローのパーツが急に高くなって、おいこれからどうするんだよ、と騒ぎになったことがありました。それは、Sキャリパーが片側40万円近くすることが話題になったそんな頃だったと記憶しています。当時、993の人はいいなあボディーのパーツは安いし、消耗品も安いしとナロー乗りは言っていました。それってナローをやめて新型に乗れってことかと半ばあきらめたように話していました。
それが何と今、993のパーツが高騰しているのです。ついこの間まで2、3万円だと思っていたブロアーモーターが10万円もするのです。その金額を聞いて、冒頭のことを思い出しました。もちろんモーターだけではなくて、他のパーツも高騰していて、先日も修理でお預りしていた993のアンダーカーバーが割れたのをパーツ交換はやめて修理しました。
さてこの二つのことを皆さんはどう考えます?。私はこう考えます。
ポルシェは生産の終了したモデルについて、ある時間の経過をもって顧客のふるい分けを実施するようになったと思っています。パーツ価格を思いっきり引き上げて、オーナーに古いポルシェの所有を諦めさせて新型に誘導する。それでもクルマの所有を選択した、覚悟したオーナーには継続してパーツを供給する。その高騰したパーツ価格は、古いパーツの供給を採算にのせる。
このことからいずれ、996や997でも同じ『PORSCHE AGの踏み絵』が繰り返されるはずです。そこまで私が見届けられるかわかりませんが、必ずそうなると思います。
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