ESSAY TOP  

ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第114話 ある日の午後
どうしても見てみたいもの

S代表
「Tipoの取材で73Tをあっちから持ってきたじゃない。」
メカニックTさん
「ええ」
S代表
「あのときあまりの良さにビックリしたんだけど、どう思った?。」
メカニックTさん
「いやー良かったですよ、エンジンのかかり、調子、みんな抜群でしたよ。」
S代表
「そうだよね、あれだけオーラが出ていてもあれはM-HOUSEレベルじゃないんだよね。」
メカニックTさん
「そこがうちの凄いところですよ。」
S代表
「うん。」
メカニックTさん
「あの73T結構引き合いが来ていますがどうするんでしたっけ?。」
S代表
「一応全塗装して、フロントガラス交換して内装の不具合なところを直して、その間までにエンジンをどうするかだね。」
メカニックTさん
「足廻り、ブレーキはいつもの通り全部ですよね。」
S代表
「それは基本です。」
メカニックTさん
「了解です。」
S代表
「ところでさあ。」
メカニックTさん
「なんですか?。」
S代表
「一度でいいから見てみたいものがあるんですよ。」
メカニックTさん
「なんですか?、見てみたいものって。」
S代表
「他所で直したナローで、おっこれは凄いってやつ。いまだ見たことないんだ。」
メカニックTさん
「そりゃ無理でしょう。」
S代表
「やっぱ無理かね。よく外国のサイトとか見ると良さげに書いてあるけどどれもダメだもんな。」
メカニックTさん
「そうでしょう。うちみたいなことやってるところはありませんよ。」
S代表
「確かに、この間見たヨーロッパのサイトも、売っている部品は凄いもの売っているのに、そこで直したクルマ、全然オリジナルじゃなかったものな。」
メカニックTさん
「そうでしょう、うちのように66年は66年の部品を使う、66年の取り付け方をする、細かいパーツも66年用を使うなんてことをしているところはありませんよ。」
S代表
「そうだね、でも一度ボクがあっと驚くようなクルマ見てみたいな。」
メカニックTさん
「難しいと思いますよ。だって、ポルシェのミュージアムに飾ってある72Eだって全然オリジナルじゃないじゃないですか。ファクトリーだって出来ないんですよ、今となっては。」
S代表
「確かにあの72Eにはがっかりしたもんな。」
メカニックTさん
「ところで、うちの66前期、あれでいいですか?。」
S代表
「ああ、リアのところ?、あそこまでしてあればOKです。」
メカニックTさん
「66前期と後期は全然違いますからね。」
S代表
「そうなんだよね、普通そんなことどこの本にも書いてないし、みんな知らないもんな。」
メカニックTさん
「でもほんと違いますから。」
S代表
「きちんとやっていきましょう、ほとんどわからないでしょうがどこかにわかる人もいるでしょうから。」
メカニックTさん
「あとステアリングシャフトのボルトの件あれでいいですよね。」
S代表
「ああ、この間聞いた通りでいいです。ほんと初期ものは違っているね。」
メカニックTさん
「ポルシェの試行錯誤が良くわかって面白いですね。」
S代表
「全くその通り。」
メカニックTさん
「もう少し進んだら見てもらいます。」
S代表
「わかりました。」

ある日の午後のちょっと込み入った二人だけの会話です。


GO TO TOP ▲