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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第125話 何といって言いやら
このところポルシェの話が少ないとお叱りを頂いています。話題はいっぱいあるのですが書きはじめると批判になったり、嘆きになったり、不愉快になったりととても笑える話にならず身近な話題にしておりました。今回も笑える話にはならないのですがまあご覧ください。
M-HOUSEでは、HPのストック欄に2台のRSを出しています。まあ問合せが多いです。
だいたいの値段を教えてほしい、乗り出しはいくらか、東京出張のついでに見に行きたいなどなど。残念ながらこういった方達には買えないでしょう。おいおい失礼じゃないかとお怒りの方々、以下をご覧下さい。
RSの金額が非常に高額なのは周知の事実です。今や東京で言えば少し郊外にファミリーマンションを買うのと同じくらいです。そういったマンションを買えるだけの資力のある方でなければ残念ながら無理なのです。もっと言ってしまうと、これは業界の方達がいっておられることですが、語弊を承知で言えば日本人には無理といわれています。
バブル崩壊後、日本はデフレに陥り物価は下落の一途を辿っています。それに引き換え外国はずっとインフレです。今や為替の実効レート(同じものを日本と外国で購入してそこからのレートを見て)でいって今の日本は1985年のプラザ合意以前の1ドル=240円だと新聞は報道しています。為替レートが一国の力をあらわすひとつの指標であるなら、バブル崩壊後、小泉政権を経て、日本の国力は確実に20年がところ後戻りしているということです。一説によるとG7のなかで不動産がとびきり安いのは日本だけだと囁かれています。今や外国人にとっては日本はすべてに渡って割安な国なのです。バブルの頃アメリカの不動産が割安に思えて日本人が買いまくったのの真逆で。その責任が日銀、政府だけにあるのかはわかりませんが、ニューヨークダウがバブルだと言われ、自らも警告を発していた、そして崩壊させなかったグリーンスパンのような人が日本にいなかったことだけは確かです。
だからRSを外国人と争って買うことは日本人には非常に難しいのが現状です。
こういった説明をすると、いつ頃日本が買い戻せますかねえという方がおられます。残念ながらそれは無理です。日本が成長する一番大きな資源は何かというと、それは人(数と教育)です。しかし、今後日本はその資源がどんどん急激に減少、劣化していきます。よほどの何かがないと陽はまた昇るのは無理といわざるを得ないでしょう。
だから日本人で買えると思われる方は、すぐに見に行きたいがそちらの都合は?、金額が高いのはわかっているがそれに見合うね!、といった問い合わせのしかたをしてくる方しか無理だとしかいいようがないのです。
失礼な話で恐縮です。


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