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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第126話 我が家の旅行
行けるものが行ける時に行く

なんじゃい、それは家族旅行かといわれそうですがここ数年そうなりました。数年前に義理の毋がなくなり子供達も社会人となって自宅を出ていってしまった現在、我が家の旅行の原則は
『行けるものが行ける時に行く』なのです。
その原則に沿って有馬温泉に行ってきました。途中の電車の中から見ていた風景で気が付いたことがありました。先月はじめ広島の呉にいった時も感じたことですが、後ろに山が迫り前に海があるという地形です。そんなの当たり前だろう、日本中ほとんどそうだろう、そんなことも知らなかったのかとお叱りを受けそうですが、関東にずっといるとそういう経験はあまりないのです。坂道のアップダウンはあっても、背後に山、眼前に海という風景は関東、東京にはないのです。日頃よく使う関越自動車道や東北自動車道もかなり平坦で、関越なら群馬県前橋あたりまで、東北なら栃木県の宇都宮の先のあたりまで道が登っていくという感じがありません。あらためて地図を見てみると、関東平野は日本全土の面積に対してかなり広いことに気づかされます。平らなところを探してみると、関東平野、濃尾平野、大阪平野と北海道が目につくくらいでほとんどが山です。小学校の頃、日本は人口の割に平地が少なく急峻な地形が多く耕作面積が少なくて平野部に人口が集中していると習いましたが、この年になってやっと実感出来ました。
有馬温泉の旅館で、「中越沖地震」の発生を知りました。テレビの速報では被害の状況はあまり伝わりませんでしたが、午後のテレビで、やはり被害の大きさが伝えられました。柏崎の被害の状況が伝えられると共に柏崎が二本の川に挟まれた沖積平野のため軟弱な地盤がゆれを大きくして被害を拡大したと識者の方がいっていました。平野は河川が運んできた土砂が堆積して出来上がっています。そのため元々の固い地盤の上に水分を含んだ土砂の堆積した軟弱地盤の平らなところのことを沖積平野、普通平野というのです。このことは実に大変なことを意味しています。日本という国は、大多数の人が地震において最も危険な沖積平野の上に住み、日本列島そのものが四つの地殻プレートの境界の上に載っている、世界有数の地震火山国であるということです。
火山噴火の話はまた機会があったらあらためてするとして、自然現象を恐い順、もしくは身近に起こりうる順番にあげるとすると、1、地震 2、集中豪雨 3、雷 4、台風 5、津波 6、突風といった感じでしょうか。
そんな訳で旅行は『行けるものが行ける時に行く』でいいと思います。自然災害の話のついでに水害のことにちょっと触れておきますが、クルマは水の出ないところ置くようにしましょう。水に浸かったクルマの話もまたいずれしますが、何しろマンションの地下駐車場特に機械式は危険です。


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