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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第136話 幸せの最小単位は
久しぶりに結婚披露パーテイーに出席しました

私のような歳、50台に入るとめっきり結婚式によばれることがありません。
サラリーマン時代の、といってももう25年以上も前になりますが、先輩が結婚するという衝撃の知らせがあり、その後結婚披露パーテイーの通知が届きました。
在職中も退職した後も大変お世話になった、M−HOUSEにも一肌脱いでいただいた先輩の一大事?なので喜んで出席させていただきました。
久しぶりに出席した結婚披露パーテイーは、ある一点で際だっていました。周りを見ても、全体の雰囲気ももう圧倒的なおじさん、おばさんワールドであったことです。20台30台が皆無のパーティーは稀有な経験でした。実のところそういう自分もそのひとりであったわけですが。
そんなこんなのうちにパーテイーもお開きに近くなり、お相手の方の友人の芥川賞作家玄侑宗久氏のお祝いの言葉が代読されました。前々からの講演の予定が入っていたとかで託された祝辞でしたが、流石芥川賞作家は上手だなあと感心しながら聞いていて、丸谷才一氏の「たった一人の反乱」の中の大学教授の披露宴スピーチのようだとも思いました。
最後にお二人の謝辞挨拶になり、先輩はこんなことを話しました。
私はこの歳までひとり独身で過ごしてきて、一人であることが不幸であると考えたことはなく、むしろ自分は幸せであるとずっと思ってきた。しかし、結婚が決まって、籍を入れて同居を始めている現在感じることは、今までの人生は通信簿で言えば3である。4でも5でもなくましてや1でも2でもなく、まさに3普通であったと。今が5と言えるかどうかわからないが少なくても4以上であることは間違いないといえる。そして先輩らしく、二人の年齢を考えると私たちに無限の可能性はないけれどもと前置きして、会社の会議で当面の売り上げ目標を決意表明するように今後のお二人の結婚生活をまず銀婚式まで迎えられるように設定していると話を締めくくりました。
私は、いつも、また他の結婚式でも言ってきたことですが、幸せの最小単位は1ではなくて、2からであるとうことが他のひとからも証明されたなと心ひそかに思いました。1はどんな数字にかけても、元のままだということを、人生も同じだということをかなり以前に見破ったつもりです。
ポルシェに乗っている方、うちのお客さまも同じですが独身貴族(かなり古い!)の方が多いです。この辺で一度考え直してみてはいかがでしょうか?



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