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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第14話 ポルシェな人々 その9
ポルシェにまつわる様々な人々の、本人にとっては誠に真剣な、はたから見ていると実に楽しい愉快な生態をシリーズでお話ししましょう。

女性はポルシェがお嫌い?

先日ご夫婦でうちに来られたお客様の奥様とお話したときのことです。ご主人がうちのガレージのクルマを詳細に見ている間に、奥様がどうして男の人ってポルシェが好きなのかしらとお話しされたので、いつもの通り、旦那さんが女性にのめり込むよりクルマ、ポルシェにお金を使うほうがよっぽどいいんではないですかと型通りの話をすると、そういうことじゃなくてと遮られてしまいました。

奥様曰く 「私も主人がポルシェを買うまで、ポルシェってどんなクルマかって乗ってみたいと思っていたんですよ」

私 「そうでしょう?」

奥様「でも実際乗ってみたら、思っていたのと全然違っていたんです。イメージと」

私 「どうイメージが違ったのですか?」

奥様「乗り心地が悪くて、うるさいの。その一言につきます!」

私「おっしゃること良くわかります。実は、ポルシェはうるさいのです」

奥様「 そうなんです、うちの人普段の運転と全然違って急加速、急ブレーキの連続の運転で気持ち悪くなってしまいました」

私「ポルシェをポルシェとして運転すると、そういった運転になってしまうんです」

奥様「でも思いましたわ。ポルシェに女の人を乗せても、喜ばれないからそういった面では安心かなって」

私「おっしゃる通りだと思います」

こんなおしゃべりをしながら、ポルシェはスポーツをする道具だっていつも人に言っていますが、まさにその通りだとあらためて実感しました。

とびきり程度の良いうちのナローをご覧になったお二人は何か得をしたような、上機嫌でお帰りになりました。