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第154話 奇跡の356詳報
先週お話した356の詳細です
まず詳細をお話する前に、356についてM-HOUSEは、どのように感じとらえているか申し上げます。
M-HOUSEはナロー専門のお店ですが、今までに沢山の356も見てきました。そこから得られたものは以下の通りです。
- 世界的に356の好きな人は911より356の方が本当のポルシェだと思っている。だから大事にされている。そのため、乗りっぱなしもしくはオリジナルで何も手をつけていないクルマは極端に少ない。良い意味でも悪い意味でも。
- 356というとまずほとんどといっていい程、フロアもしくはどこかが張り替えられている。つまり錆びている錆びていたということ。実を言うとボディーの無修理の356を見たことがない。
- きれいな356は徹底的な修復が行われている。それはきれいであればある程生産時とかけ離れている。つまり、オリジナルではなくなっているということ。
- 911に較べてリプロ、アフターマーケットのパーツが豊富なためきちんと修理メンテナンスを受けているクルマでも純正ポルシェではなく社外ポルシェというべきものになっている。もちろん純正パーツが供給されないということが一番の原因であるが。
- エンジンのスープアップ、シートの交換など改造が多い。これらもオリジナルから遠ざかっている大きな要因。
ざっとあげてみると以上のようなものです。
だから、356でいつもM-HOUSEで扱っている911のようなものはないと考えていましたから、手を出さなかったのです。
しかしM-HOUSEの常識を超える356がありました。
年式は1963年の356Bです。
色は少し醒めていますがSレッドです。ほぼ100%オリジナルペイントです。
室内は完全なオリジナル、非の打ちどころはありません。
エンジン等機関はきちんとメンテナンス受けているのでいまだO/Hに至らずオリジナルの状態。
エンジンルームの各プレートもオリジナル。
エンブレム、バッジもあまりにきれいなので交換されているかと確認したが外した形跡無し。
新車時からのドキュメント、オーナーズマニュアルからラジオの保証書、オーナー手書きのメンテナンスメモまですべて完備。走行距離もそこから確認済。
あとはどこを見ても結果は同じでした。
この356、M-HOUSEがお嫁入り先をさがします。
身上調査は厳しいですが、待っていたのはこれだという方是非手をあげて下さい。
奇跡の356Bはいま、M-HOUSEのガレージにいます。
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