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第158話 ポルシェな人々 その56
ある土曜の午後
今週の登場人物
皆さん良くご存知のN氏(ただ最近事情があってお持ちのポルシェを手放された)、最近M-HOUSEのお客さまになられたM氏(ポルシェ以外にも古いクルマをお持ちで本格派クルマ好きになるべく目下爆走中)、S代表の3人です。
ある春らしい気持ちの良い土曜の午後のM-HOUSE・・・・。
N氏「いやー、ご無沙汰しています」
S代表「Nさんしばらくです」
N氏「クルマを手放してからすっかりご無沙汰です」
S代表「いやいや、お元気ですか」
N氏「お陰様で」
S代表「それは何よりです」
Nさんガレージのクルマを見て、
N氏「これはお客さんのですか」
S代表「これはお預かりです」
N氏「いやー、いいナローですね」
S代表「ええ、例によって問題がないわけではありませんがいいクルマです」
N氏、M氏を見て、
N氏「ところでこのクルマのオーナーさん?」
M氏「いいえ違います。ボクのクルマはうらに停めてあります」
S代表「Mさんは昨年お見えになって、その場で購入を決められ最近クルマが納車になったんです」
N氏「それはおめでとうございます」
M氏「ありがとうございます」
N氏「Sさん所は時間がかかるから」
M氏「確かにそうですけど、ボクも毎週のようにお邪魔して自分のクルマの進行具合見させてもらっていたのでそれで遅くなったこともありますので。SさんとTさんは困っていたようです」
S代表「そんなことはありません。ねえTさん」
S代表Tメカの方を向いて、
Tメカ「ええ」
N氏「二人で何言ってるの。ところで面白いお客さん来ない?」
S代表「またその話ですか」
N氏「いやー、変なお客さんの話好きなんだよ」
S代表「変な人うちにはきません。今日は別ですが」
一同顔を見合わせて大笑い。
M氏「ボクの違うクルマの修理レストアを頼んでいる所で聞いた話なんですが」
N氏「ほう、是非聞かせて」
M氏「あるスーパーカー専門の修理屋さんの話なんですけど、何しろ修理が早くて仲間内でも評判だったようです。そこで皆さんそこに出していたようです」
N氏「そのスーパーカーって○○でしょ?」
M氏「そうです」
N氏「それで」
M氏「あるときあるお客さんが壊れている部品の交換をたのんだんです。そうしたら凄く早く出来てよかったらしいんですが、でも一向に直ってなかったんだそうです」
N氏「だって○○だったらかなり大変じゃない、整備性悪いでしょうから」
M氏「そうなんです。それでその人も不信に思ったらしいんですよ。それでディーラーに持って行ったんだそうです。そうしたら何と一切交換した形跡がないっていわれたんです」
N氏「うっへー、そんなことあるの」
M氏「ボクも信じられなくて」
S代表「二人とも面白い話歓迎ですけど、作ってはいけません」
M氏「いやSさん聞いた話ですが、ほんとの話です。何度も確認しましたから」
N氏「いやー、世の中には凄いことがあるんだね」
M氏「全くです」
S代表「まあ、凄い修理屋さんの話はいいとして、Nさんどうしてクルマ手放しちゃったんです?」
N氏「Sさんも知っての通りうち店の拡張してるでしょ」
S代表「ええ」
N氏「それで設備の分は手当て出来たんだけど、当座の手元資金がちょっと心配だったのでやむなく手放したというわけ。また、落ちついたら乗ろうと思ってますのでその節はよろしく」
S代表「そうですか、何しろ商売が最優先ですから」
二人の話を聞いていたMさん、
M氏「いやー、ボクなんか実を言うと初めて買ったクルマ、銀行から借りた資金の中から買っちゃったんです」
N氏、S代表二人同時に「それって、まさに運転資金ってことでしょ?」
N氏「ま、そういうことです」
一同大笑い・・・・・。
つづく
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