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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第166話 このところ気になっている話、それってどういうこと?
正月早々、笑えるお話、めでたいお話をと思っていたのですが、どうも暮れから気になって仕方がないことがあります。それは「トヨタの2009年3月期営業赤字1500億円。創業ごく初期以来はじめて赤字に転落」というニュースが盛んに報じられたことです。
何が気になるかというと、トヨタにとって1500億円の営業赤字なんて10年以上続いても補えるほどの現預金があるはずなのにということです。
社長の記者会見が、まるで会社の存続にかかわると言わんばかりの感じだったので違和感を覚えました。
記憶は正確ではないかもしれませんが、奥田氏が社長に就任した頃のNAVIや日経のインタビュー記事で、トヨタは無借金で2兆円を超える現預金があり、それは車の生産を一切しないで全従業員に給料を払って2年間は会社が存続できる、トヨタはちょっとありえない超優良企業だというものでした。もちろんそれらのインタビュー記事の本旨は、前向きにその先輩方の残したものを今後どう使うかが重要だという内容だったと記憶しています。
それの記事からもう20年近い時間が経ち、その間毎年税引き後利益が1兆円に届く超えるといわれてきたわけですから、現在の内部留保は当然その結果を反映しているはずです。
確かに、自動車販売を取り巻く環境はかつてない厳しいものだと思います。ただ、一般の家庭なら収入の少ないときは貯金を下ろしたり、定期を解約したり、生命保険を解約したりなどしてそれまでの蓄えを取り崩してしのいでいくものだと思います。
曖昧な記憶やうろ覚えの数字での話しなので、実態はもっと厳しいものなのかもしれませんが、広告出稿、テレビCMの大幅削減を真っ先にトヨタが開始したというのをテレビマンから聞くとどうしても違和感を覚えるのは私だけでしょうか。
日本一の自動車会社、世界一の自動車会社になろうという日本人の誇りのトヨタが横綱相撲を取れない、真っ先に風よけになれないのは情けないと思うのは間違っているのでしょうか。




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