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第170話 TをSにしていきたいのですが
昨年暮れから自分のナローをSにしたいというお問い合わせが何件かありました。
その中からひとつお話させていただきます。その方は自分のナローはTだけれども、いまエンジンはSが搭載されているので、違っているところを少しづつSにしていきたいというものでした。その方のお問い合わせは数箇所だったのですが、今日はざっくりとですが今すぐ思いつく箇所を列挙してみたいと思います。順不同、部分混在ですがだいたい以下のようでしょうか。
フロントバンパーデコ、サイドデコ、リアバンパーデコ左右、リアフードインシグニア(911S,PORSCHE)、ホイール、ヘッドライト、ガラス(クリアーから色入り)はもう交換されている、もしくはそうなっているものとして除きます。
室内はメーター、左側2つのコンビ(必要なら)、タコメーターのレッドゾーン(必要なら)、ハンドル(皮巻きになっていなかったら)、ダッシュボードがアルミ地のままならビニール地はり付け、フロアカーペット(年式によって、フェルトタイプだったら)、SWノブのプロテクションラバーとシンボルマーク(必要なら)、グローブボックスインシグニア(必要なら)、ドアハンドル部分(年式によって)、必要なら取扱説明書など。
機械的には、フロントブレーキキャリパー交換とそれに付随するもの(必要なら)、フロントオイルクーラー取り付け、リアスタビライザー取り付けとそれに付随するロアアームピボット取り付け(必要なら)、などなどです。エンジン及びそれに付随するものは省略します。
詳細に見ればまだまだありますが、ざっとこんなところが交換、新たに取り付けが必要になります。それらは簡単に交換できるものから、取り外して機械加工を要するもの、パーツ単体としてもともと販売されていなかったものなどやっかいなものも多いです。
よくポルシェは順列組み合わせだから、パーツを交換すればTでもEやSになるといわれています。そうとも言えますが、予想以上に箇所が多いのと、S専用という部分もあります。
そして何よりも、それらをきちんと全部実行するには、買えるところは新品パーツを使うとして、部品だけで100万円なんかではとても納まらない(例えばSキャリパーの新品ならウン十万円、中古でもリビルドしたら、アルミのピストンを含めてやはりウン十万円かかることを考えると)どころか・・・・・という金額になります。
やはりポルシェはお金がかかりますね。でも40年たってもこんなことが論議される、実行できるというのは、実に凄いことで金額の問題など些細なことなのかも知れません。
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