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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第184話 ル・ボランの特集のお手伝いをさせていただきました
 久しぶりにル・ボラン編集部のK氏から、ポルシェの特集を組むのですがその中のクラシックポルシェに関する部分でナローの魅力、購入などに関していろいろお話を聞かせてくださいという電話がありました。昨日取材は無事終わったのですが、どういう形にまとめられるのか詳細はわかりませんので、本が発売になったら是非ご覧ください。
 今回は取材のはじめに聞かれた根本的な質問にどう答えたか、補足を交えてちょっと振りかえってみます。
 K氏をはじめ、M−HOUSEにお越しいただいた方々とナローを前に話はスタートしました。根本的な質問とは、『年式によっては45年も経過したクラシックポルシェの911、いわゆるナローポルシェは今でもスポーツカーとして通用するのか、実際はノスタルジックな置物的なものではないのか』というものでした。私の答えは現在でも十二分にスポーツカーとして通用するでした。その理由は以下の通りです。
  1. 動力性能が当時としては抜群に抜きん出ていた。996や997の3.6や3.8リッターと比較すれば歴然とした差はあるものの現在の交通状況でも何ら見劣りしない、どころかリードすら可能である。ちなみにSの文字がはじめてついた67Sは、2リッターで160馬力(DIN)でリッターあたり80馬力のチューンでした。量産市販車でトップであったと思います。キャブレター仕様で比較して、当時の箱スカGTRが同じく160馬力(JIS net)でしたが、DINとJIS netの差は20馬力くらい(もっと?)はあったのではないでしょうか。
  2. ブレーキはSC前まではノンサーボでしたが、911は64年の誕生から4輪ディスクブレーキでした。その強力なことはこのエッセイでも触れていますが、69SのフロントSキャリパー採用時から89年の3.2カレラの最終まで、若干の取り付けの違いは(SCと3.2カレラの境で)あるものの同じ径、同じ厚みのベンチレーテッドのローターでした。車重が1000Kgから1400Kgまで増加しても何ら不足のないブレーキでしたから、いかにナローのブレーキが利くかということです。
 これら以外に理由として上げたことは、ボディー剛性、ステアリングを含めた足回り、リアエンジンレイアウト、高い工作精度などです。そのひとつひとつについて、体験に基づく凄さを細かくお話ししたいのですが、今週は時間が押していますのでまたの機会にします。
 ル・ボランが店頭に並びましたら、手にとって買ってみてください。そして、機会があればオリジナルのナローに触れていただき、私の話の確認をしてください。




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