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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第189話 1993年に話したことが現実に!これってハプニングか必然か
ヴィーデキング社長辞任(解任?)一時代の終焉

 このところ週一の更新が出来なくて申し訳ありません。忙しいのとポルシェな話題(公開可能なもの)がなかなかなくて、ついまた来週でいいやとなってしまってすみません。
 さて、今日の朝刊にポルシェの記事が出ていました。ヴィーデキング社長と財務担当重役が辞任して、ポルシェが株式の過半数を所有する子会社であるVWがポルシェの自動車部門を買収するということで合意がなされたというものでした。話としては妙なことに気がつきません?。
 それはさておき、今から16年前の1993年の今頃あるポルシェの営業の方、もちろん当時はミツワ時代です、とポルシェの行く末というか今後はどうなるのだろうかと話をしたことがあります。クルマ的には964が終了して、秋には993が入ってくるという時期でした。バブルもはじけて三年、92年式が売れ残っているという話からも一年以上がたち最終93年式の売れ残り964ももう最終段階を過ぎて、993はどうなんだろうか、格好は911ではなくなったけど走りはいいという評判だよ、などという話がされていた時期でした。
 ポルシェは80年代の終わり頃から不振が伝えられ、その行く末が心配されたちょうどその頃社長がヴィーデキング氏に代わりました。あれやこれや話して、私たち二人の結論は10年以内にはポルシェはVWの傘下に入るというものでした。
 しかし、993はヒットを飛ばし、ボクスターは世界的な大成功を収め、今頃出してどうするの?と思われた遅れてきたSUV、カイエンは世界的な奪い合いになるほど売れに売れ、ポルシェは立ち直るどころかVWを傘下に収めるまでに大成功したことは周知の通りです。
 今回の新聞記事を見ると、VWを傘下に収めるというのはポルシェ社の悲願というより、ヴィーデキング社長の野心だったように思います。表面的には昨年の金融危機に端を発した販売不振から手元流動資金の不足が今回の結末に至ったように書かれていますが、実は、フェルディナンドピエヒ氏と創業ポルシェ一族及び古くからの株主が、ヴィーデキング社長の買収劇を心良く思っていなかったのではないかと思います。VWがポルシェの傘下に入ることが問題だったのではなく、ポルシェとのつながりのないもの(もしくはただの野心家)がポルシェとVWを支配することが、ポルシェゆかりの人々、もしくはポルシェ博士となんらかのつながりのあった人々にとっては許容できなかったのではないか思います。その辺ドイツ事情に詳しい方で解説いただける方がおられたらメールをお願いいたします。
 20年近く続いた、後世ヴィーデキング時代と呼ばれるであろうポルシェ繁栄の一時代が終わったことは確かであり、10年近くずれたとはいえ、VWの傘下に入るということもやはり必然だったように思います。
 ヴィーデキング氏にまつわる面白い話や彼の実像に迫る、フムフムという話もあるのですが、プライバシーもあるので触れられません。残念です。
 これからもエッセイ頑張ります。






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