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第20話
雑誌の取材 その1
明日は911DAYSの取材です。最近、雑誌の取材にご協力することが多くなりました。取材といっても、電話で年式の違いについて聞かれたり、ちょっとした確認をされる、うちで「子供電話相談室」といっているものから、箱根までクルマ(うちのであったりお客さまのであったり)を持っていって半日お付き合いする、芦ノ湖取材、少し前にリリースになった「クラッシックポルシェ全図鑑」のようにパーツやクルマの写真撮影や記事や記述のチェック、監修までいろいろあります。
明日の911DAYSの取材は、911DAYS第17号の巻頭記事でNo.1になった’73RSの仮称「間違いのないRSの買い方」といったものです。’73RSは人気があるため、ニセものや走り込んでくたびれているもの、いい加減な修復が行われているものなども多く、また人気のためかなかなか市場に出てこないため正しく善し悪しが判断出来ないといいます。
そこで、M-HOUSEがお手伝いすることになりました。
911DAYSさんから、RS購入基本4カ条のようなものをまずかかげて、それにそってクルマを見ながらチェック項目を見ていくというスタイルを取りたいと提案されました。
私はその4カ条とはどんなものですかと訪ねると、
1、ボディーが良いこと
2、本物であること
3、機関がしっかりしていること
4、致命的な問題、修復改造がないこと
といったことですとの答えが帰ってきました。
このESSAYにも書いていますが、クルマ選びの本質はそうではありません。
初めに、何といっても『第一印象』です。一言でいえば見た目、いわゆる『佇まい』です。
『佇まい』を具体的にいえば『全体のバランス』です。
そのバランスを実現しているのが『各部各部品の整合性』です。
だから、とびきり上等なボディーのクルマがシートやカーペットが破れてみすぼらしい室内であるということはあり得ないのです。
ボディーはじめ各部を子細に見るということは、はじめの『第一印象』を裏付けるため確かめるために見るのです。
つまり、クルマの各部を細かく見ていって、良いところが何ケ所、悪いところが何ケ所、良いところの方が多いからこのクルマは買いだ、などということはないのです。
クルマ選びの本質をなんとかご理解いただき、明日の取材になりました。
とびきり良いクルマを用意して、良いクルマとはどういうものか良くご覧いただき、その上で『各部各部品の整合性』、オリジナルを解説していくことになりました。詳しい内容は、911DAYS第18号をご覧いただくとして、このESSAYを書きながら明日晴れることを心より念じているところです。
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