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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第212話 映画「トロッコ」
 今日、前々からここしか時間が取れないという決意で映画「トロッコ」を観ました。尾野真千子さんという女優さん主演の日本映画です。新聞によると、芥川龍之介の「トロッコ」を舞台を台湾に置きかえたもので見るべき作品との好評価でした。 
私はそういった映画評より、芥川龍之介の「トロッコ」であるということと、尾野真千子さんが主演ということで必ず見ようと思っていました。
 子供のころに読んだとき、作業員のおじさん達と一緒にトロッコに乗ってついていって日が暮れかかり帰れない程遠くまで来てしまって、もう帰れや(帰りは徒歩)と作業員のおじさんに言われた少年のなんともいえない切ない気持ちが今でも思いおこされます。それがどのくらい印象に残っていたかというと、中学の口語文法の教科書のたった一行の例文がすぐに「トロッコ」だとわかった程でした。どうしてそんなに共感できたのか・・・。
 さて、尾野真千子さんは以前から注目していました。はじめて見たのが映画「クライマーズハイ」でしたからデビュー当時からというわけではありませんが、その後の作品はTVが中心ですがチェックしてきました。NHKのドラマ「外事警察」、「火の魚」、日テレで現在放送中の「mother」などです。もちろん女優さんなのできれいなのは当り前ですが、そういった美人度ではなくて存在、空気が私を惹きつけました。いまは「火の魚」のラストが一番気にいっています。今年あとニ本映画が公開予定だそうです。これからに期待しています。
 もうひとつクルマの話題では、主人公の亡夫の弟が乗っているのがボルボのワゴンでした。もう長いこと訪れていない台湾ですが、以前の記憶から私的には日産車だとわかりやすかったのですが、確実な台湾の生活水準の向上があるのだと実感しました。監督は変わらぬ台湾の自然と現代台湾との対比の意味でボルボにしたというのが本当のところかも知れませんが。
 最後にこの「トロッコ」を観て、台湾と日本の関係というか互いにどういう思いなのかということをあらためてみせられました。同じ日本の統治下にあった韓国との違いはどこから生じるのか、考えてみるのは現在の日本人にも必須と思えました。






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