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第218話 RSのひとりごとー3
予想外?
おじさんが言いました。
「お待たせしました。M−HOUSEのSです。」
互いに一通り挨拶のあと、S代表の第一声は、RSですねというものでした。私には怖いというか、そんな感じはしませんでした。
現オーナーが、このRSどうでしょうか?と言いました。S代表はいつお買いになったんですかと言いながら私を見ていました。どこかをしっかりと見ているというのではなく、全体的に見ているというか漫然と見ているといった感じでした。
現オーナーは、やっと買えました。ずいぶん探しました。これから気になるところに手を入れていこうと思っています。そこで、Sさんに気になるところをお伺いできればと思ってきましたと言いました。ということは、当初の建前は?と思ったのは私だけではなく、S代表もそう思ったようでした。
S代表は「本物のRSですよ。大事にしてください。」と言いました。そこにはもういいですかという、ニュアンスがありました。
現オーナーは、もう少し詳しく聞きたがっていました。食い下がる現オーナーに、S代表は、気になるところがないわけではありませんが、面倒をみられているところの方とよく相談してくださいと言いました。
気になるところとはどこでしょう?、現オーナーはそこが聞きたいようでした。
S代表は、やっと手に入れられたRSです。気に入っておられるようですし、それでいいじゃないでしょうか。となかなか応えませんでした。
現オーナーは、気になるなあ、お聞きしたいですと譲りませんでした。
私には、S代表がなかなか応えない理由がわかっていました。このことを現オーナーが知らないほうがいいと思ったのは、S代表だけではなく私もそう思いました。それは現オーナーがそれを知ったあとのことを予想したからです。来るときが来たと覚悟しました。
・・・・・来週に続く。
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