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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第239話 ベトナムその2
 ベトナムのポルシェ事情

 今回のベトナム旅行中にポルシェを見ることは多分ないと考えていました。ポルシェが一台もないとは思っていませんでしたが、旅行中に目にすることはないだろうと思っていました。
 しかし、一台だけ見ました。それも、最新型の997カブリオレです。ベトナムの方には失礼ですが、ちょっと驚きでした。多分お金持ちが、もしくは目先の利いた業者が並行で入れたものだと思いました。
 インドネシアではポルシェの価格がほぼ日本の三倍するという話を出発前に聞いていましたので、ベトナムでも同様だろうと考えてその金額をVND(ベトナムドン)で現地の人に話してみたら、豪邸が買えるどころの金額ではないことがわかりました。1970年代、新車のナローをミツワで買う感覚どころではないとすぐに実感できました。
 ホーチミンを案内してもらうなかで、各国の現地学校や日本人学校のある新しく開発されている7区に行きました。ここは道幅も広く、アメリカの高級住宅地を思わせる、ついさっきまで見てきたベトナムの光景とは全く隔絶した場所でした。日本でいえば、お台場のようであり、成城学園のような高級住宅地でもあるといった感じでした。
 あまりのきれいさ静かな感じにここはいいなあと思っていると、その中の商業施設の集まっているあたりに見慣れたある看板を見つけて、ちょっと驚きました。そう、ポルシェセンター(PC)の銀色の看板、営業所を見つけたのです。PCがあるということは、ポルシェベトナムが設立されているということであり、ポルシェ本社も本気でベトナムで売っていこうということです。
 先ほどの997カブリオレも正規輸入車だったのかと納得するとともに、ベトナムの経済発展が恐ろしいスピードと規模で拡大していることをあらためて実感しました。



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