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第240話 ベトナムその3
そのほかのベトナム自動車事情
街で目にする自動車をアトランダムにあげてみると、タクシーは圧倒的にトヨタ製で、1BOXタイプのイプサム?(日本名が正確に思い出せない)の初代とその後継車、セダンタイプのベルタの二車種。一部の韓国製(現代エラントラ?)がありますが少数です。自家用車は、総じて小型車が主流です。トヨタではカローラやハリヤー、ランドクルーザーなどが見受けられました。レクサスハイブリッドもありましたが、ごく少数でした。それら以外の日本勢は日産やマツダ、三菱など数は少ないものの満遍なく見かけました。ヨーロッパ車も各社ありました。小型車、大型車も最新型、ピカピカの新車を多く見かけました。特にBMW、メルセデスベンツはいわゆる途上国の通例どおり、7シリーズやSクラスが多く見受けられました。現代は前述のエラントラのほか、少数ながらソナタやXGがありました。
商用車に目を移すと事情が一変します。それはもう圧倒的な現代の独壇場です。サクシードのようなライトバン、エルフのような4トンくらいまでのトラック、コースターのような小中、日野三菱などの大型、すべてのバスはほぼ全数現代といって差し支えありません。すべての商用車において、トヨタ日野いすゞ三菱は現代の敵ではありません。それはすごいの一言です。さらに、建設用重機は、日本製中古(日本の建設会社の名前の入ったままのもの)も多いですが、新車は韓国の起亜のみといってよいでしょう。
1970年台の中頃アメリカにやっと輸出を開始した現代ポニー、いかにも安物の時代遅れなおもちゃな感じのクルマを作っていた現代を知っているものとしては、えっ、どうして?、日本はこのままでいいのかと旅行中からずっと考えています。
現代のクルマを見ていて気づいたことがあります。すべての種類にいえることですが、クルマの消耗度が激しいのです。大型バスを例にとると、日本製のバスの使用年数とくたびれ具合に比べて明らかにというか、圧倒的にヤレてしまっていてぼろぼろなのです。一言でいえば耐久性としての品質が全く異なり低いのです。しかし価格は圧倒的に安いはずです。ダメになったら買い換えても、日本製を一台買うより安いのだと推察します。
新聞紙上、TVでも言われている日本製の長所、品質の良さが日本勢の弱点なのです。正確に言えば高品質を実現する高コストが問題なのです。そんなことはわかってますよとメーカー首脳は言うと思いますが、これが解決できなければ、中国でもインドでも、べトナムでもこれから大きく成長の期待できる市場で全敗は必定です。
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