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第251話 今さらなれどちょっとさみしい
ミツワの六本木営業所が営業終了閉鎖
とっくの昔に正規代理店ではなくなってしまったミツワ自動車です。象徴的な六本木営業所もランボルギーニとアウディの販売店になり、その後アウディ六本木になり、最後はまたポルシェの販売店になり正規輸入車(ナロー)のレストア車を展示販売していました。
通っていた方には懐かしい光景が思い浮かぶでしょう。このエッセイでも取り上げたことがありますが、改装前の90年代中頃のミツワ六本木は私も懐かしいです。このショールームでコーヒーを飲むのがひとつのステータスと思われていたこともあり、クルマ好きの日本のお金持ち、芸能人のほとんどが訪れていたのではないでしょうか。
多くの人が知っている有名人の面白い逸話や笑い話、裏話がたくさんありますがそれらをここで公開できないのが残念です。ただ、皆が(私も含めて)喜んで飲んでいたミツワのコーヒーは、スタッフはおいしくないと朝近くのスターバックスで買ってきたものを飲んでいたことは皮肉であり知られていませんでした。
私の手元に1965年秋、66年モデルの新車発表展示会をやっている写真があります。着物を着たコンパニオンかショールームの女性が客を案内しています。実に外車屋さんらしい光景です。絨毯を敷き詰めた自動車ショールーム(絨毯を敷き詰めた経緯はCGに詳しく載っている)は、ゴージャス(バブル的で古い)という言葉がぴったりくる気がします。
ミツワは今後、銀座ショールームと静岡小山の旧デポでクルマの展示、整備販売を続けていくということです。ミツワは今後も走り続けますという案内状が届いています。
このところ忙しくて時間がありませんが、近いうちに夜遅く、六本木営業所の前に行ってみようと思っています。昔子供のころ、ポルシェが見たくて、いつか買うんだって思いながらガラス越しに中を覗いていたように。
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