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第276話 ポルシェ レストアのキモー3
内外装の社外品を使う場合の諸注意 前編
今週は表題の予定ですが、はじめに先週の275話に質問がありました。
内容は、トランクルームの中に関して色、肌、厚み、どの辺りまで色を塗装するかまで考えないとレストアはできないのかというものと、色肌厚みどこまで塗装されているかなんてわからい場合はどうするのかというものの二つです。
確かに、クルマを修理するということではどちらもたいした意味を持ちませんが、オリジナルに戻す、工場を出た時の状態にレストアするというのであれば避けて通れないことです。それらを実現するには条件が二つ必要です。一つは、板金塗装を実施する職人さんに実現できる技術力があること。二つ目は、それら詳細を指示できる知識と伝える能力があることです。どちらがかけてもオリジナルは再現できません。
まず、職人さんの技術力は何回か修理塗装を依頼して、その仕事ぶりから判断するしかありません。ネットで調べてすぐお願いするというのは難しいと考えます。出かけて行って仕事ぶり、完成車を含めて見てみるというのは参考にはなりますが、仕事をお願いするかどうかの判断には弱い、情報不足といえます。
次に、的確な指示を伝えるためには現物をたくさん見ることです。書物からの知識や写真からだけでは難しいと考えます。友人や仲間のクルマの写真を撮って持っていくのは、意味あり大切なことだと考えますが、それでも情報不足といえます。
ではどうすれば良いのか。一番確実で早道な方法は、フルオリジナルなクルマを板金塗装屋さんに持って行って、全く同じにしてもらうことです。それならできるという職人さんに、オリジナルを再現してもらうことです。職人さんにできるかどうかの念押しと現物提供が、一般の人にとってもっとも確実な方法です。
そんなこと出来ないよという前に、その可能性は模索してください。友人のクルマを一定期間もしくは必要な時に借りて職人さんに見せる、もちろん相応のお礼を払って。もしくは、もう一台購入するなどです。大変で費用も多額にかかりますが、結局安くつくと保証します。一度やってダメにする、やり直す、板金塗装屋さんを変えるなど、そのたびに生ずる軋轢、困難、時間、費用を考えたら実は現実的な方法だと理解できるはずです。
長くなってしまったので、諸注意は次回に。
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