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第278話 変わった少年
終わってしまいましたが「東京モーターショー」
私が大人と一緒ではなく、友達同士で初めて東京モーターショーに行ったのは1969年でした。まだ当時は国産のみ(外車は別に開かれていた)で晴海の見本市会場で開催されていました。
まず乗用車館を見て(トヨタと日産はいつも一緒ではなく別々でした)、二輪車館を見て、そこで一息ついてからが本番でした。それは、部品館と商用車館を見ることでした。部品館で三國の汎用ソレックスを見たり、カヤバなどの社外のショックを見たり、極東や三井物産などの自動車用品輸入商社のブースでコニやミシュランのパンフレットをもらって、クラリオンやナショナルなどのカーステレオを見て、永井電子や日立などで電装品を見るのが楽しみでした。何しろ普段お目にかかれないものがいっぱいあって実に楽しい空間でした。
部品館をやっつけ終わるといよいよ商用車館に行きました。ここでの楽しみは、めったに触ることも出来ない大型トラックの運転席に乗れることでした。ふそうやUD、いすゞ、日野の特装車(消防車などの特殊車両)に乗ってみられることでした。18段変速(6速ミッションにHi、Low、スーパーLowの三つの副変速機のついたもの)を自分で入れてみたり、変なボタンを発見してダッシュボードに入っていた取説で確認して、それが足回りへのグリースアップを行うためのボタンで一定のインターバルで給油をしなければならないことを発見したり、20000ccのディーゼルエンジンを目の当たりしてあまりの大きさに驚いたり、乗用車館より楽しかったというのが印象です。
今にして思うとかなり変わっていた、もしくはマニアックであったように思います。
モーターショーに行かなくなってかなりの年数が経ちます。いつの頃からだったかは
思い出せませんが、カーグラを買わなくなった頃と同じように思います。また、行ってみたくなるようなときが来るのだろうかと、新聞の特集を見ながら思いました。
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