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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第334話 小林彰太郎氏の訃報
私にとってクルマの師です

 2013年10月29日の朝刊各紙に小林彰太郎氏の訃報記事がでました。
 氏を知らないクルマ好きはいないといっていい、自動車ジャーナリスト、編集者です。カーグラフィック誌を創刊、編集長を長く勤められました。
 個人的ではありますが私にとって、自動車好きとはどういうものか、何を知るべきか、どんなことを知っていなくてはならないのか、そしてもっと根源的な自動車とはどういうものか、などなどクルマに関するすべてを教えてくれた師です。
 小林彰太郎氏はカーグラフィック(以下CG)を通して、日本人のクルマ好きを育てた、もしくは小林彰太郎氏のおかげでたくさんの者が本格的なクルマ好きになった、といっても過言ではありません。中学生でCGを読み始めた私は、初めのうちは読んでも何のことだかわからないことが多く、写真を見ているといった感じも多かったです。しかし何度も読むことによって、少しづつ理解できるようになりCGはいわゆる見て楽しいといったファッション雑誌のようなものではなく、クルマ好きが作る本格的自動車雑誌だと実感できました。
 今日は具体的な記事や内容にはふれません、それはまた別の機会にします。
 ただひとつだけ申し上げるのはCGロードテストや試乗記の細かい記述から、クルマの評価にあたってクルマの何を感じて、どのような動作をチェックして、クルマの状態を確認記憶するのかを学びました。例えば、レーンチェンジの時の左車線への移動と右車線の移動に違いがあるのか、その時のアクセルONとOFFに挙動の違いがあるのか、同じコーナーの行きと戻りで挙動の違いがあるのか、エンジンの各回転域での音、吹け上がり、回転落ち、トルク感、段付きなどに気になる点があるのか等、クルマのあらゆる音、振動、挙動をチェックすること、感覚を研ぎ澄ませば微細な違いを認識できる。それがクルマの評価につながると勉強しました。
 今後何回かに分けて、小林彰太郎氏とCGにふれていきます。ありがとうございました。




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