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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第337話 久しぶりにCGを買いました
小林彰太郎氏追悼号

 少し時間がたってしまいましたが、11月の終わりにCG2014年1月号(Vol.634)を買いました。本当に久しぶりです。45年も前に、自分で初めてCGを買った時のことを思い出しました。まあそのことは、私の個人的感傷なので話の枕ということで。
 さてこの号は表題の通り、小林彰太郎氏追悼号です。氏のプライベートなことも垣間見られて、興味深かったです。何より、クルマが徹底的に好きだというのが伝わってきます。狂がつくほどのクルマ好きがはじめたCARグラフィックを、創刊からかなり早い段階から読むことができたのは幸せだったと思います。私自身、狂信的といえる読者だっだことを本当によかったこと、幸福なことだったと思います。一時は、Best car magazine in the worldだと思っていたのは間違いではなかったといえます。
 氏は大好きなクルマにおいて、Enthusiast(氏がCG誌上でよく使っていた)が自動車ジャーナリストになったが故に、制約を受けたり失うものがあったと思いますが、それでも氏の人生はより充実したものになったと確信できました。
 現在の自動車雑誌を見ていて、氏のような狂のつくクルマ好きの編集者に、実際にも誌上においても、ごくごく少数を除いてお目にかかれません。もちろん、どの編集者の方も自分は根っからのクルマ好きだと自負していると思います。しかし、“根っからのクルマ好き”の度合いが小林彰太郎氏ほどになってはじめて、読者を動かせるということに気付くべきです。現代において、氏のように自らの考えを全面的に誌上に展開することはできないのかもしれませんが、展開できるほどの強固な考えを持っているようにも感じられません。変人と思われるほど、極度なクルマ好きでなくてはやはりダメなのだと思います。
 CG2014年1月号(Vol.634)、小林彰太郎という、稀代のクルマ好きに接近できる最後の機会です。是非ご一読をお薦めします。

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