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第36話 保険屋さんポルシェのパーツは目玉飛び出るほど高いのです
前話(第35話)で話しに出てきたカレラGTが修理のためポルシェセンターのリフトの上にのっていました。なかなかカウルといいますか、ボディーを外した姿はお目にかかれないので仲良しの部品担当やフロントの人と一緒に拝見させていただきました。拝見したそのクルマではなかったのですが、フロントガラスを交換するクルマがあって今パーツ入荷待ちなんですという話しになりました。
2人の話しによるとフロントガラスが70万円、交換工賃が(まだ推定らしいですが、つまり前例がないので)40万円くらい(カウンタックの30万円から推定して)だといっていました。ちなみに、カレラGTのフロントカウルは700万円もするので現在取外してあるものは倉庫にしまってあるといっていました。
そんなポルシェらしい話しを聞いて、ナローの部品は全然安いなあと日頃思っているのと、全く逆のことを考えました。
それから数日して、あるナローの修理の件で保険屋さんと電話で話しをしました。
保険屋さんが、
「この見積りにあるウインカーレンズというのと、ウインカーユニットというのは別々に書いてありますが、一緒ではないのですか」
私、
「それは別々です」
と申し上げると保険屋さんは、
「それはわかりましたが、フロントの右側を交換するのはいいのですが、左側も交換するのは認められないのですが」
といいました。私が別々といったのを間違って聞かれたのかなと思って、
「それはフロント右側のウインカーレンズとウインカーユニットのことです」
というと保険屋さんは、
「ウインカーレンズ25,800円というのと、ウインカーユニット98,000円というのはフロント左右の金額のことではないのですか?」
私、
「いえいえ、先程も申し上げた通りフロント右側のウインカーレンズとウインカーユニットのことです」
保険屋さん、
「そうですか、私は最初前後左右全部交換されるのかと思ったのです」
私、
「それは大袈裟でしょう」
保険屋さん、
「10万円以上もしたら、国産でしたら一台分ですから」
私、
「ポルシェですし、今回のおクルマはナローですからパーツが揃っただけでもよかったと思っていただいてもいいのではないでしょうか。68年までのショートホイールベースのクルマでしたら、前後左右4個で60万円位になると思います、パーツがあったとしてですよ」
というと保険屋さんは、
「わかりました。それでは進めてください」
ということで電話は終わりました。本当のところ何がわかったのかわかりませんでしたが。
私自身、数日前のポルシェセンターでのことがあったので、ポルシェは庶民のクルマではないなあとつくづく思いました。
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