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第47話 映画の中のポルシェ-2
「スパイゲーム」のグリーンのナローは何?(前編)
今回は数話前でお話しました、映画「スパイゲーム」の中のナローのことをお話しましょう。「スパイゲーム」の中には、はじめと終わりにグリーンのナローが出てきます。このアイリッシュグリーンと思しきナローが実にカッコいいのです。そのためか映画の公開時には多くの方から「あれカッコいいですねー」とか「あれ何年式ですか」とかいろいろと尋ねられたものです。今回ESSAYを書くにあたってあらためて見直してみると年式のことをお話するのも楽しいのですが、もっと面白いことに気がつきました。
ナローは二箇所に登場するのですが、どちらも主人公のロバートレッドフォードが通勤のために運転しているという設定になっています。はじめの方は自宅から仕事場のCIA本部まで行くシーン、終わりはすべてのことをやり終えてCIA本部を出てどこかに走っていくというものの二つです。前後ともいくつか別のシーンやカットが挿入されていますが、映画の中では連続したシーンとして描かれています。
さて、何を発見したと思います?。登場するクルマは1台じゃないんですよ。私は初めて映画館で見た時は、珍しいクルマよく捜してきたな、ナローはカッコいいなあと、そして、ほんのちょっとした違和感は感じたのですが、そんなに沢山あるわけはないしクルマは1台、68年のSWBだと思ったのです。
でも実際は、3台あるんです。そして画面からは確認できませんがもしかしたらもう1台あるかも知れません。それでは早速種明かしをしましょう。まず、ロバートレッドフォードが運転している(本当はしていない)のを室内から撮っているクルマ、このクルマは何回も出てきますが68年のSWBです。次に軌道敷きのところを走り抜けていくクルマ、これも68年のSWBですが、フロントにオーバーライダーが付いていることとフォグランプのレンズがクリアーなので別のクルマだとわかります。その次は終りの方に一瞬フロントが見えてワインディングロードを駆け抜けていくクルマ、画面からはどちらの年式か特定できませんが70年か71年のLWBです。以上の3台ですが、さらに遠景から撮影しているクルマが1台目のクルマと同じかは確認出来ないので、もう一台あるかもしれないと先ほど申し上げたのです。SWBであることは間違いないのですが、光線の加減か色が少し濃いように思われるので?です。
皆さんおわかりになりました?。じゃあ、どうしてその年式なのかと『衝撃的なお話』は、また今度にしましょう。ちょっと疲れました。
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