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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第70話 ポルシェな人々 その41
ポルシェにまつわる様々な人々の、本人にとっては誠に真剣な、はたから見ていると実に楽しい愉快な生態をシリーズでお話ししましょう。

9年ほど前のある出来事ーその3

S代表の思いで

ナローを購入してから、何人ものポルシェに詳しいという方とお知り合いになりました。それらの方々に、はじめてお会いした時は易しく丁寧に、しばらくしてはまだまだだねと言われるように教えをいただき、だんだんとナローに詳しくなっていきました。
その中のお一人に、ある部品の取付位置の年式による違いが知りたくて次のような質問をしました。
「このクルマ、グローブボックスのキーは左側についていますが、これが真中につくようになるのは何年からですか」
とおたずねしました。

以前このポルシェの詳しい方に初めてお会いした時に、うろ覚えの雑誌の記事から、
「このパーツがついているということは○○年式ですね」
と少し得意になって質問したことがありました。その時、
「Sさんそれ間違いですよ、そのパーツがつくようになるのは××年からですから」
と軽くたしなめられたことがありました。

だから、この時も真中につくのは71年からですと即座に答えてくれるものと思っていました。しかし、返ってきた答えは、
「そんなこといいじゃないですか、何年でもたいして変わりませんから」
えっ!、だって以前はそういうことを事細かにボクに指摘したじゃないですかと大きな違和感を感じました。
それから、意匠的なこと、メカニカルなことなどいくつか突っ込んだ内容のことをたずねましたが、返って来た答えはさっきと同様、
「そんなこといいんじゃないですか」
と言うものでした。

この日この方のお宅を辞してから帰る途中、何かスッキリしませんでした。この後も他のポルシェに詳しいという方との間にも同様のことがくり返されました。そんなことが度々あって、自分がある領域に入って来ていると感じました。この辺がM-HOUSEの原点になったのかなと最近思います。


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