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ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第85話 時計をしなくなったこと
M-HOUSEを開業して日常生活をする上で変わったことがいくつかあります。
まず第一に変わったのは、腕時計をしなくなったことです。ズボンのポケットにはいつも入れている(それで思い出の時計をひとつなくした)のですが、どこかに出かける時とか、人に会うといった時しか腕にはめることはなくなりました。
訳はクルマに近づくことが多くなり、もし何かの拍子に腕時計のどこかでクルマにキズを付けてしまってはいけないという思いからしなくなりました。
ただ、国産外車を問わず多くの新車のセールスマンで時計をしていない人を見たことがありません。それもどちらかというと、ごつい高そうな(たぶんほんとに高い)時計をしています。だから本当は気にしなくてもいいのかもしれません。
第ニに変わったことは、ハンドルを素手で触ることがほとんどなくなったことです。運転する時はまず何らかの手袋をするようになりました。革を巻替えたばかりの新品やお客さまのクルマを動かす時は、素手で触って油こくなってしまっては申し訳ないと思うようになりました。以前クルマを修理に出して帰ってきた時に、ハンドルが妙にペタペタしていたり、ベタついた感じが残っていたことがままあって、お客さまがそういった思いはしないようにと気を使うようになった訳です。
第三に変わったといいますか、心掛けていることは、準備をするということです。ちょっとしたボルトを締める時でも、クルマの周りを確認する、まず考えられなくてもキズをつける心配がある場合周辺を養生する。パーツを取外す場合も、横着をせずめんどうだなと思っても周りから丁寧に外すといったことです。
こういったことはつい軽視しがちですが、心掛けたいものです。


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