ESSAY TOP  

ナローポルシェや、M-HOUSEをとりまく色々な事柄を綴った不定期更新のエッセイです
第99話 あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

暮れにいくつかこのESSAYでお話ししたいなあと思う出来事がことがありました。今日はそのうちのひとつを取り上げてみます。暮れの忙しい中にちょっと時間が出来たので前から行きたいと思っていた映画「フラガール」に行ってきました。もう行った方も多いと思いますが、本当にいい映画でした。ここでは内容に触れませんが、少なくとももう一度は観たいと思っています。
「フラガール」を観てみようと思ったのは、Yahooのレビューを見ていて☆2つ以下の評価がかなり少ないと感じたからです。今まで観た映画でYahooのレビューがそれ程よくなくても面白い映画は沢山ありました、例えば「ミニミニ大作戦(リメーク版)原題ITALIAN JOB」などです。だから、高い評価が非常に多い「フラガール」に興味がありました。実際実にすばらしい映画だったので、観終わって、改めて☆2つ以下の方は何がダメだといっているのか集中して批判を読んでみました。すべての批判を取り上げることは出来ませんが、曰く「ネタばれである」、「実話に基づいているといえばご都合が許されるのか」、「フラダンスの映画なのに最後のシーンはタヒチアンダンスだ。この映画のレベルがわかる」などがありました。
「ネタばれである」という批判は実に良く目にしますが、ネタばれではない映画なんてあるのでしょうか。例えば「ホームアローン」で主人公の坊やが過ってでも泥棒を殺してしまっては成り立たないでしょうし、アメリカでは12歳以下の幼児、子どもを一人にしてはいけないという法律がありますが(それをすると逮捕されます)、坊やを置きざリにしていかなければ映画になりません。
「実話に基づいているといえばご都合が許されるのか」との批判ですが、偶然のないドラマはありませんし、ただ実話を羅列しただけではたぶんちっとも面白くないでしょう。ある程度の脚色が必要なのは言うまでもないことだと思います。
「フラダンスの映画なのに最後のシーンはタヒチアンダンスだ。この映画のレベルがわかる」との批判には、違和感を覚えました。この映画の中で、タヒチアンダンスは、ダンスが出来る、出来るようになったことを象徴的に表すKEYワードですし、子どもの頃にテレビで繰り返し流されていた「常磐ハワイアンセンター」のTVスポットCMがまさにあのラストシーンそのもので、あれが「常磐ハワイアンセンター」だと思っていました。だから私は実話に忠実に出来ていると思いました。批判者はその事を知らないのだと思いました。その時代を生きていない方でしょうから仕方がないとも思いますが、批判するものは知っていなくてはならないと思います。

また暮れに、お客さんが見えて、M-HOUSEのエンジン調整について質問を受けました。それはどういう調整をしているのかといういつもの漠然としたものでした。詳しくお尋ねして見ると、確固たるお考えがあるということではなかったようでしたが、ショップの調整を批判されていました。曰く「ショップの調整はトルク重視でエンジンが高回転で重い」、「アイドリングを900rpm前後に調整してもらってもすぐ下がってくる」、「エンジンO/H、メカポンO/Hが必要だと二言目には言う」などです。
あーまたかと思いながら時間もなかったので、M-HOUSEのエンジン調整について詳細に説明するのは控えて以下のように話しました。
1、高回転までシャーンと回るように、トルク感より回転、シャープさ重視である。これがM-HOUSEの好みである。
2、お客さんがトルク感重視の場合は、そっちにすることもあるが、一度M-HOUSE調整(回転重視)にしてどっちが好きか確認してもらう。
3、アイドリング回転数はそのエンジンの一番調子の出るところにする。それが900rpm前後になるクルマはほとんどない。また、900rpm前後に頑張って調整して差し上げても、維持出来る乗り方を出来ない方が多い。結局調子をすぐ崩す方が多い。
4、たぶん調子のいい状態をご存じない方が多いので、まず、調子のいい状態を知ってもらうことが大切だ。それはキャブ、MFIに限りません。またほとんどのクルマが調整可能だが、残念ながらエンジンO/H、メカポンO/Hが必要なほどくたびれたクルマも多い。それらは、本調子を長く維持出来なかったり、満足のいくところになかなかいかない。

以上のようにお答えすると、ちょっと予定していた答えと違がったのか少しご気分を害されたようです。本当のところ、私にはこの方はまだナローのことを良くわかってないなと思いました。わからないことには、批判をするより詳しく知ることの方が先だと思います。しかし、こういった方はまずご自分のナローに乗って来られません。

道のりは遠いですが今年も微力ながら、ナローの本当のこと、実力、楽しさがわかってもらえるよう頑張らなければと決意を新たにしました。


GO TO TOP ▲